ハーレーダビッドソンミュージアム #124

V-ROD のクレイ(粘土)のモックです。

昨今IT技術の発達により3D CADなどでも立体イメージはつかめるようになりましたが、やはりクレイのモックは必要とされているそうです。

実際に視点を変えて見る、眺め回す、触る、肉盛りする、削る、などなど。

このクレイモデルは1996年に作られ、何度も手を加えられたそうです。

ハーレーダビッドソンミュージアム #123

ソフテイルのプロトタイプです。プロトタイプの中でも比較的初期のモデルです。

エンジンはショベ、ミッションは四速キック付きです。
写真拡大してよく見るとわかりますが、ショックはシート真下にあります。
英車のビンセントと似たようなレイアウト。
フェンダーストラットはストレートでなく、リアフェンダーのRに沿った弧を描いています。
こうするとフェンダーストラットを黒に塗ればフラットフェンダー風になりますね。

展示プレートにはデザイナーのビル・ディビスが1972年モデルのスーパーグライドをベースに作ったカスタムをウィリーGに見せたくだりが書いてありますが、もう少し詳しいところは別から引用して後日アップします。

ハーレーダビッドソンミュージアム #122

1995 MT-500 SOHC SINGLE

最も最近のHDのミリタリーモデルです。
実のところ、デザインと生産は英国はアームストロング社によるもの。
もともと英国軍用に作られたもので、1982年のフォークランド紛争の時に実働していました。
かつての二次大戦時に作られたHDのミリタリーモデルと同様に、泥地、砂地を颯爽と駆け抜けていました。
1986年にアームストロング社はHD社に買収され、MT-500は主にカナダ軍向けに供給されていました。

ハーレーダビッドソンミュージアム #119

1973 XL-1000 SPORTSTER OHV V-TWIN

HD社が買収されてから数年後、AMFは組立工場をペンシルバニア州のヨーク市に移転します。
ヨーク工場では1972年モデルのスポーツスター用のフレーム製作から開始したところだったのですが、この決定を経て、操業開始の翌年には全てのモデルの組立工場となりました。
ヨーク工場には最新の生産技術が投入されましたが、多くのファンや従業員たちはHDの故郷のミルウォーキーからの移転に対して否定的・悲観的意見を持つ人が多かったそうです。
今となっては撤回されこそしましたが、逆にヨーク工場が閉鎖の憂き目に会うところまで行きましたし、「最新の生産技術」の賜物がAMFハーレーの品質の悪さ、と言うのは因果なものを感じてしまいます。

ちなみにこの展示車両はかつての創業家社長のジョン・A・ダビッドソンの所有だったそうです。
この車両はヨーク工場ではなく、Jeneau Ave, すなわちミルウォーキー工場で最後に生産されたものです。
と言うくだりも、今のビューエルと重なってしまいます。
車両の特徴は初のフロント「油圧」ドラム、一体化スピード・タコメーター、マットブラック塗装プライマリーケース、です。

ハーレーダビッドソンミュージアム #118

1980 FXWG WIDE GLIDE OHV V-TWIN

こちらはワイドグライド通称ワイグラの元祖です。60~70年代のカリフォルニアのストリートカルチャーにインスパイアされたモデル?だそうです。
ファイヤーパターンのタンク、ナロー且つプルバックのハンドル、シーシーバー、フォアコンなどなどチョッパー要素が純正で盛り込まれていました。

ハーレーダビッドソンミュージアム #117

1977 FXS LOW RIDER OHV V-TWIN

これは名車と言って良いですよね。ハーレーと言ったらこれをイメージする人も多いのではないでしょうか。

わずか27インチのシート高が名前の由来ですが、当時の雑誌には「You don’t get on it, you get in it」(乗るんじゃなくて一体化するかのごとく)と言う説明がされていたそうです。
長く寝たフロントフォーク、キャストホイル、ドラッグバー、特徴的なバッテリーケースなどなど、また、タンクロゴは1917年のスタイルだそうです。
エボ以降もダイナ・ローライダーが出ていますが、出た当時はその似て非なる容貌にガッカリした人も多いはず。
昔お世話になったハーレーのMLの管理人さんも大事に乗っていらっしゃいました。
(事情があり手放されたと聞いています)

ここまで来るとカスタムと言えば「ノーマル化」の方がクールだそうです。

ハーレーダビッドソンミュージアム #116

1983 XR-1000 OHV V-TWIN

最近レーサーのXR-750を紹介しましたが、こちらは公道仕様のXRです。
スポとレーサーXRの相の子的存在。
ただし、コスト的にかなり採算割れしており、これもわずか2年でディスコンになってしまいます。

ハーレーダビッドソンミュージアム #115

1971 GE SERVI-CAR POLICE SIDE-VALVE V-TWIN

何回か触れていますが、サイドバルブエンジン搭載の車両は1932年以来40年近くも生産され続けていました。
40年前のデザインのバイクが何で警察車両?と思うのですが、主に違法駐車取締りに使われていたようです。
そりゃ、速度取締りに使ったら最新のバイクや車にはぶっちぎられてしまいますね。

そういえば初代ビートルってかなり長い間メキシコで生産されていましたが、5年くらい前には、これが現役でパトカーで使われていたんですよね。
私の駐在の先輩が難癖付けられてパトカーに追いかけられたそうですが、普通に流れに乗っていたら、勝手に追いつけなくなって逃げ切れたと言っていました。

※メキシコの市警はだいたい腐敗していて、日本人や米人の車を見るとカツアゲのカモが来たと喜び勇んで追いかけてきます。
親切に止まってしまうと、90マイルでメモリー済みのスピードガンを持っていて、スピード違反ですけど、刑務所と賄賂100ドル払うのどっちがいい?と話を持ちかけてきます。