※2008/08にアメブロに投降した記事の移植です。
以前ライブドアでブログを書いていたときにエデルブロックのヘッドの件を書いたら、思わず検索サイトの上位でヒットするようになってしまい、一方で大した内容も書いていないのでわざわざ来ていただいた方に申し訳ないな~と思っていました。
罪滅ぼしのために何か「役に立つこと」を考えていたのですが、パーツを買ったけどマニュアルが英語でチンプンカンプンという人がいるに違いない、ということで、ボチボチ簡単なものから翻訳していきます。
一応マニュアルを持っている人用の参考なので図等はそのまま記載しません。
英語で書くと Eye kit ですが、なんとなく日本語で「目」とか「アイ」と訳するとしっくりこないのでリンクと表記します。
このキットの組み込みにはサスペンションの分解が必要になり、そのために専用工具 品番32-5506か、油圧プレスを使用して下さい。
この車高調整リンクキットはすべてのプログレッシブ413シリーズサスペンションおよび89年式以降の純正サスペンション用です。
KIT#30-5046C/G は89年以降の純正サスもしくはプログレッシブのサス、413-4031C/Gか413-4032G/C用です。
KIT#30-5047C/G はプログレッシブのサス、413-4033C/Gか413-4034G/C用です。
84-88年の純正サスには使用出来ません。
ちなみにプログレッシブの413シリーズのラインナップは、
413-4031C/G 89-99用ストック長、車高調整無し
413-4032C/G 89-99用1インチ短、車高調整無し
413-4033C/G 84-88用ストック長、車高調整無し
413-4034C/G 84-88用1インチ短、車高調整無し
で、末尾のCはクローム、Gはゴールドです。4091/4092と言う品番も存在していて、これらは最初から車高調が付いているもののようです。
http://www.progressivesuspension.com/hd/index.html を見る限りではソフテイルのリアサスでは413シリーズはカタログ落ちしており、422シリーズに置き換わっていますが、エボのソフテイルでは89-99のみ対応です。
注意
組み付けをする前に一通りマニュアルの作業手順に目を通して置いてください。
工場内規がある場合はそれにも従ってください。
プログレッシブサスは純正フレームおよびスイングアームに装着することを前提に設計されています。
それ以外への使用は乗車上何らかの不都合が生じる可能性がありますし、それは保証適用外になります。ミッション用のボルトは適正なクリアランスを保つために純正の位置に取り付けてください。
1.リアタイヤがはずせるよう、バイクをメンテスタンド等に立てる。
2.サービスマニュアルに従いショックを取り外す。各部品の取り付け位置は記録しておく。
3.油圧プレスにてサスを分解するために図1にあるような治具を作成する。
もしハーレー純正のサスを分解させる場合はプレスの先端とリンクの先端の間を2インチ開けてください。プレスをまっすぐ下ろして行き、ワイヤリングをはずせるくらい、約1/4インチ押し込みます。
図2のようにワイヤリングを取り外してプレスをゆっくりあげていき、ダンパーとバネ、バネカバーに分解します。専用工具 32-5506 を使っても同様の手順で分解できます。
ちょうどイーベイで息子が分解したんだけど組めなくなっちゃったよ、格安で買ってくれ~と言う出物があってわかりやすい写真があったので頂きます。
分解するとこんな感じになります。
中に見える白いものがバネと思われる。更にその中がダンパー。これが抜けるんですな。
4.ダンパーの平行部を傷が付かないようにウェスなど噛ませながら万力で挟みます。
ロックナットを数回転緩めます。スプリングプレートも数回転同じ方向に回します。
緩衝ゴムをリンクからはずして上のほうに1インチほどずらします。
ダンパーの軸を緩む方向に回転させアイリンクからはずします。(5/8インチのレンチ使用)リンクのマウントはロックタイトで固定されているので硬くてはずせない場合はヒートガンなどで熱するなどして下さい。
5.スプリングプレートとロックナットをリンクからはずします。
今度は車高調アイリンクにそれらの部品を組み込みます。
組み付けした際にダンパーがリンクの端にきちんと収まるようにスプリングプレートを数回転締めこんで、リンクの端まで来ていることを確認して下さい。
6.車高調リンクを、分解した時と同様に万力に固定します。
ダンパーの軸のねじ山にロックタイトを塗布した後車高調リンクに締め込みます。
この際きちんと組み込み出来ているかどうかを確認して下さい。
締め付けトルクは25-30ft/lbsです。スプリングプレートを軸の下に来るまで回転させ、次にロックナットを締めます。
7.ダンパー一式をバネとバネカバーに組み込みます。
油圧プレスかプログレッシブの専用工具を使用して分解の逆の手順で組み立てします。
ワイヤリングがきちんと収まっていることを確認した後、ゆっくりとプレスもしくは専用工具の締め付けを開放していきます。
8.ショックを規定の手順に沿って車体に取り付けます。
9.車高調リンクは2インチまで調整できます。調整は簡単で、ロックナットを緩めてから軸上の六角部をレンチで回して好みの高さに合わせます。リンクを長くすると車高が低くなります。
必ず両方のショックを同じ長さにして下さい。
プリロード調整用のロックナットがきちんと締まっていることを確認して下さい。
車高調整時に軸を回すとプリロード調整用のプレートもそれにあわせて回転してしまいますが、それでプリロードが変わることはありません。
好みの高さを出した後は緩めていたロックナットを確実に締めて下さい。(締め付けトルク14ft/lb)
リンクは9/16インチ以上は伸ばさないでください。この長さで2インチの車高ダウン、約5/16インチで1インチのダウンになります。
<<おわり>>