1923 EIGHT-VALVE RACER OHV V-TWIN
HD社エースエンジニアのウィリアム・オッタウェイとハリー・リカルドのコラボによって、この怪物は産声を上げた。
8つあるバルブで燃料と空気を大きく呼吸し、内燃機の爆発で大きな力を生み出す。
2カム構造はエンジンからホイールに動力を無駄なく伝達する。
このレーサーは軽々と100マイル/hを出すことが出来た。
最高級の技術を注ぎ込んだ結果、当然コストに跳ね返り、開発費は1500ドルにもなった。
※小林多喜二の著述に1924年拓銀での初任給70円と言うのが見受けられますので、当時の為替360円だとすると、銀行マン初任給の7700倍に相当します。
(と言っても今の初任給仮に20万円で単純計算すると15億円になっちゃいますので、そんなにはならんだろ、と思いますが)
さて、このマシンは伝説の英国人レーサー、フレディ・ディクソンの所有である。
フレディは1928年にはモーターサイクルを卒業しカーレースの世界に挑戦、栄冠を勝ち取っている。